九月十二日、群馬浄青主催のもと御巣鷹山慰霊登山が行われました。  

日航機事故が発生したのは私が生まれる十年前で、私自身事故についてはニュースや新聞で少し見たことがある程度で当時の様子などは詳しく知りませんでした。ですが実際に御巣鷹山へ入ると、昇魂之碑の周囲や登山道のいたるところに墓碑があり、なかには「パパ 愛をありがとう」と刻まれたものがあり強い衝撃を受けました。また昇魂之碑の近くにある、遺影などが飾られた小屋の中は時間が三十一年前で止まっているような空間でした。その昇魂之碑がある御巣鷹山の尾根から八キロ離れた場所にある慰霊の園もお参りさせて頂きましたが、そこには持ち主不明の遺品が収められていました。遺品の一部が資料館に展示されており、その中にディズニーキャラクターのぬいぐるみがありました。楽しい旅行の帰りかと思うと涙が出そうになりました。この事故の重み、突然大切な人を亡くした方々の切な思いや、人や社会にいかに大きな影響を与えたのかを改めて感じられました。このような出来事が二度と起こらないことを願うと同時に、私自身浄土宗僧侶となった時に何ができ、何をしなければならないのかを考えさせられました

【石垣惠周 上人】