第12回全国浄土宗青年会全国大会in SENDAI 安心 東日本大震災からの復帰~希望とともに~に参加して

浄土宗青年会埼玉教区 吉川正人

私は、震災直後に被害の大きかった石巻や女川に、色々な宗派の方たちと訪問させて頂き、ともに供養を行い、また物資を届けました。その時、テレビや新聞などの情報以上に町は津波で破壊され、特に建物の外壁には津波の痕が残っており、改めて津波の恐ろしさを目の当たりした事を鮮明に覚えております。あれから6年、来年の3月で東日本大震災7回忌を迎えるにあたり、被災地ではどれほど復興が進んでいるのか、また被災した人たちがどのような6年を過ごしてきたのか、実際に足を運んで、この先私たちに何ができるのかを考えながら、本大会に参加させていただきました。
葬儀会社の社長を務めている菅原裕典氏のご講演では、東日本大震災の時に自社の会館も津波の甚大な被害を受けながら、棺の輸送や犠牲者の納棺業務を中心に現場を指揮された話や、その当時は棺が足りず多くのご遺体を仮埋葬せざるを得なかった事、また棺を全国からかき集め、再度ご遺体を掘り起こし、火葬までの業務を請け負った話を伺い、大きな衝撃を受けました。未だに仮埋葬されたご遺体には身元不明の方が多くおられ、また行方不明者も2500人以上に上る現状も知り、深い悲しみを覚えました。
星野仙一氏のご講演では、野球を通して被災した方たちを元気にする監督の人柄のにじみ出る心熱い話を伺い、元気をもらいました。
避難所などを回る活動をされているぺぺさん達には、被災した方たちの気持ちを元気にし、勇気づけた歌声を聞き、会場の参加者は大いに盛り上がりました。
この大会を通じ東日本大震災の凄まじさを再認識し、これからも東北の復興を願う思いを忘れずに、僧侶として復興のために何ができるかを考え続けたいと強く感じました。

南無阿弥陀仏